NEWS & TOPICS
2023年09月26日
横浜商科大学
「実効型ビジネス教育第2弾」 -佐々ゼミ 20年続く「大口通商店街」のイベント運営から学ぶ-
横浜商科大学は大口通商店街の地域活性化を目的として、大口通商店街との商学連携事業を推進しています。この商学連携事業は佐々ゼミが中心となり2005年から20年弱にわたって続いており、本学学生が大口通商店街のイベントなどにおいて企画や運営の支援を行ってきました。
コロナ禍でイベントの中止が相次いだ中、2023年8月に4年ぶりに商学連携事業が再開。本格再開の第1弾として「納涼夜店」のイベントが開催され2日間で延べ3万人が来場、佐々ゼミの学生たちがイベント運営に携わりました。
地域活性化を通じた商学を商大生が実体験 -大口通商店街との商学連携事業がスタート-
2005年、横浜市経済局の働きかけにより商店街活性化に向けた協力依頼が横浜商科大学に来たことから大口通商店街との商学連携事業を開始。佐々教授のもとで学ぶ学生たちから「地域活性化を目指して地域の方々と共にイベントの企画?運営を行いたい!」という声が上がり、大口通商店街の街づくり事業への協力がスタートしました。
2005年に商学連携を開始以降、おおぐち納涼夜店をはじめ、2011年には3月に東北地方太平洋沖地震復興支援?義援金チャリティイベント、6月に東日本大震災復興支援?義援金チャリティイベントを大学と商店街が共同で実施するなど、大口通商店街のイベントに本学学生が積極的に参画。商店街の様々な事業に本学学生が主体となって取り組むことで地域活性化に貢献しています。
大口通商店街の公式ホームページの制作?運用にも本学学生が携わります
大口通商店街の最初の公式ホームページは本学の学生が主導となり立ち上げました。本学柳田教授の指導のもと、柳田ゼミの学生が制作に携わっており、2代目のホームページに替わった現在も柳田教授の監修で管理?運用がなされています。
ホームページ内のロゴマークも、本学の学生が提案し採用となりました。中央のオレンジ色の四角は大口通商店街を、右下の青の四角は子安の海を、左上の緑の四角は大口台や神之木台の丘をそれぞれ表しており、このマークには「子安の海と大口の丘を繋ぐ人情と温かいもてなしの商店街」という意味が込められています。
今のホームページは本学柳田教授の指導のもとで商店街の方々が作成しています
<大口通商店街と横浜商科大学の商学連携事業>
■学生が企画?運営に携わったイベント(一例)
?おおぐち納涼夜店
?商店街60周年記念イベント「鹿児島県伊佐市物産展」
?東北地方太平洋沖地震復興支援?義援金チャリティーイベント
?東日本大震災復興支援?義援金チャリティーイベント
■学生が企画?提案した新規取組(一例)
?大口通商店街?公式ウェブサイトの企画?制作?管理運営
?ウォークラリーイベント
?商店街60周年記念事前告知用 顔抜き看板の企画?デザイン?作成
?商店街60周年新ロゴマークのデザイン
?商店街60周年記念グッズ缶バッジの企画?デザイン?作成
?ハロウィンだよ!おおぐちチビッ子フェスティバル
■大口通商店街の支援?協力による、講義内実施プログラム(一例)
?学生たちによる商店街イベントの企画コンペ 大口通商店街イベントプログラム
?商店街からの課題に対するアイディアコンペ
?納涼夜店に並ぶ新たな中核イベントの企画コンペ
?恒例イベント「ハロウィンだよ!おおぐちチビッ子フェスティバル」が誕生
商店街60周年記念イベントで鹿児島県大口市(現:伊佐市)の子ども達と取り組んだアートイベント
2009年当時、商店街60周年記念イベントの一環として、鹿児島県大口市(現:伊佐市)の平出水小学校の子ども達と横浜市大口地区の大口台小学校の子ども達の交換ホームステイが実施されました。そして、両校の交流の証として、横浜?大口台小学校の子ども達が描いたキャンパスの上に、鹿児島?平出水小学校の子ども達が重ねて絵を描くコラボレーションアートイベントが実現。このアートイベントは佐々教授をはじめ、佐々ゼミの学生が企画しました。佐々ゼミ生は横浜?大口台小学校の子ども達が描いた絵を持ち、鹿児島県大口市を訪れ現地の子ども達との交流を深めました。佐々ゼミ生が取り組む街づくり事業は大口通商店街だけに留まらず、地域の垣根を越えた活動となりました。
商店街の要望を受けて学生が実行した新イベント「ハロウィンだよ!おおぐちチビッ子フェスティバル」
アートイベントの他にも、大口通商店街が60周年を迎えた2009年には商店街から本学学生へ「60周年の記念イベントを考えてほしい」と要望があり、学生たちがイベントの企画コンペを行いました。さらなる街おこしの実現に向けてアイディアが飛び交う中で選ばれたのは「ハロウィンだよ!おおぐちチビッ子フェスティバル」。仮装した子ども達や大人がスタンプラリーをしながら大口通商店街を巡り、様々なアトラクションを楽しみます。当イベントは2009年に開催して以降、納涼夜店に並ぶ中核イベントとして2019年まで学生主体で企画から運営?実行を担い、大口通商店街の協力で商店街を盛り上げました。残念ながらコロナ禍により2020年からは中止となりましたが地域住民に愛されるイベントの象徴であった「ハロウィンだよ!おおぐちチビッ子フェスティバル」、今後の復活が期待されます。
当日のイベントの様子
子どもから大人まで大勢が参加したイベントとなりました |
本学学生が企画や運営を行い街おこし事業を盛り上げます |
<学生の感想>
■来場者視点に立った言動を身に付けました
今回の体験を通じて、さまざまな接客所作を学ぶことができました。子どもや親御さん、お年寄りの方などたくさんの方が来ていたので優しくすることはもちろん、接客するときの言葉遣いを相手によって変化させることも意識しました。この経験を活かして初対面の人と関わる時の言葉遣いに活かしていけたらいいと思います。
■企画?実行することの醍醐味を体感
積極的に商店街の方に案を出して、スムーズに運営をすることが出来ました。主体性を持って行動できたので、授業や就職後も活きてくると感じます。来年参加した際は、後輩への指示出しもできるように頑張りたい。イベント運営に携わったことで、自分から積極的に動くことの重要性に気付くことができた。わからないことがあっても自分から積極的に聞き、動くことがイベント成功につながると感じました。
?
大口通商店街と横浜商科大学のこれから
野毛商店街に続き大口通商店街など、横浜エリアの商店街の街おこし事業に参画している横浜商科大学。地域と共に地域活性化を目指す今後の展望について、横浜商科大学が研究機関としてできること、学生だからこそできることを佐々教授にインタビューしました。
大口通商店街と横浜商科大学の関りは2005年から始まり約20年近く続いています。コロナ禍でイベントが中止となる期間もありましたが、今年は4年ぶりにイベントを再開することが出来ました。大口通商店街との連携が始まった当初は商店街の代表者や学生、教員による商学連携会議を通じて街づくり事業を行っていましたが、かたちを変えながらも20年続いている商学連携は全国でも稀ではないでしょうか。特に、商店街60周年を記念した鹿児島県大口市(現:伊佐市)とのアートイベントや、「ハロウィンだよ!おおぐちチビッ子フェスティバル」は学生の発案によって実現したものです。地域と密着して、学生の視点から地域の課題解決に取り組んできたことの証ではないでしょうか。
現在大口通商店街が抱えている課題は後継者問題やイベントの運営などでの人出不足、DXの推進です。商店街の多くの店舗で経営者の高齢化が進んでおり、後継者やイベントをはじめとする商店街事業の運営スタッフの不足が深刻な問題です。学生たちと共に、若いスタッフを増やすための対策を考えながら課題解決に取り組んでいきたいと思います。さらに、今後は大口通商店街の活性化に向けたDX推進にも力を入れていきたいと思っています。学生のアイディアによって商店街の動画コンテンツの作成や地域情報の発信をしたり、アプリを活用した新たなサービスを企画したりと時代に合わせたDX推進を学生が主体となって提案し実現できるように柳田先生とも協力しながら取り組みます。
佐々教授から学生へメッセージ
今回のような大口通商店街や野毛商店街での街づくり事業に携わるにあたって、学生たちにはとにかく楽しんで取り組んでほしいと思います。例えば、授業やゼミの一環で街づくり事業に取り組む場合に、課題やレポート提出のためと思うと良いアイディアは出てきません。その地域のために自分たちができることを考え、企画し、実行することを楽しんでください。我々はそのような学生を全力でサポートしていきます。
【関連情報】
■大口通商店街 納涼夜店
タウンニュースでも掲載されました(記事はこちら)
■商学連携について
商店街(商)と、大学?研究機関(学)との連携。行政(官)の協力も得ながら商店街の活性化や地域振興に取り組みます。
本学では、大口通商店街のほかに、野毛商店街とも商学連携に基づく学びを行っています(野毛通商店街の記事はこちら)
■佐々教授についてはこちら
- 問い合わせ先
- 横浜商科大学 商学科
佐々 徹 教授(教員紹介へリンク)
- 発信部署
- 横浜商科大学 アドミッション?広報部
TEL:045-583-9043 / FAX:045-583-9053
Mail:yccpublic_r@shodai.ac.jp